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Q&Aコーナー2

吉原美由希さんという方からのご相談に回答しています。

Q:
私は昔からCA、客室乗務員に憧れていました。しかし説明が難しいのですが、私は生まれつきの持病があります。

それは左腕に障害があることです。
左手の筋力が弱く、左腕を顔~頭ほどの位置にまでしか腕をあげることができません。
まったく力がないわけではないのですが、力を入れることができません。(握力は約10ぐらいです。)

左手は背中に手がつかないなどのハンデがあります。
右腕は健常です。見た目もいわれなければ気づかないといわれますが腕が曲がっています。
エアライン受験は身体検査(ボールの上げ下げなど)もあり、救命訓練なども気になります。
こういった障害がある場合、保安要因の面からしてCAになることはやはり不可能でしょうか?

ただでさえ人気の高い職業で健常者の方がたくさん目指すお仕事なので企業からしたら障害を持っている人を
わざわざ雇うのかな?と考え、地上職などのお仕事も考えましたがやはり客室乗務員になりたかったなという思いがあります。

採用を担当されていたということで、仮にこのような障害をもっていることを
エアライン募集の履歴書に記入した場合、書類選考で落ちてしまう可能性は高いでしょうか?

私自身調べた所、会社に採用について問合わせした方がよいという意見や
問い合わせするのは不利になることもあるという意見もきき、こちらにメールいたしました。

たくさんの質問申し訳ありません。厳しい意見でもなんでもお聞きしたいです。
お忙しいところ申し訳ありません。よろしくお願いいたします。

A:
吉原美由希さま

ご質問をお寄せくださりありがとうございます。
下記、お答え致します。

まず、はじめに航空会社では身体の障害のある方を採用しないということはありません。
ただ、仕事の内容によって求められる必要要件がありそれを満たす必要があります。
CAについては特に健康診断・体力測定などがあり、身体検査については他業種と大きく違いますが、それは仕事をする上で求められる必要要件と関連しています。

CAの仕事は体力が求められます。

❶物の出し入れ業務
・サービスに提供する物品はGALLEYというところに収納さていて天井と面する高さの位置までそれらは収納されているため、STEPバーに乗って手を伸ばして出し入れをします。
・客室ではお客様が持ってきた手荷物を上の棚に収納する、またはその手助けをします。
・お客様から重いキャリーバックを上に乗せてとまかされることもあります。
・客室上の棚のロック確認は触手確認で常に実施しており、そのために手が届くことが必要なので身長やアームリーチに一定の高さや長さが必須となるためその検査が試験でも入っています。
❷緊急時の業務
・必要と判断するときには上の手荷物棚の位置に収納されている子供の救命胴衣の取り出し、消火器、酸素ボンベ等の取り出し等が求められること(飛行機によって設置される場所は様々です)
・緊急脱出の際には担当のDOORを開扉してお客様の脱出を促すとか、もしそのDOORからの脱出は不可(火災や波の高さ等)となった時は体をはってそのDOORをブロックし、他の脱出口へ促すなどの使命をしっかり果たさなければなりません。
そこではDOORを扱う上でかなりの力を要します。
・中・小型機では救命ボートが天井に収納されているので手を伸ばして取り出すことが必要となります。
❸重いものの取り扱い
・サービス飲食関連ものをビッチリ詰めたサービスカートを出して機内サービスをしますのでその取扱いでもかなりの腕の力を要します、また、サービス時は窓側のお客様のところまで手を伸ばすため重いものを片手で支える力も要します。

CAの、業務には接客応対は業務の割合の1~2割であって、保安に関する業務が8~9割を占めるといっても過言ではありません。

全身つかっての動き、力の必要性はお分かりになるかと思います。
乗務時にCAが動けないとか怪我をするなどがあって必要な業務ができない時は利用座席を減らす(お客様の搭乗人数を制限する)といった緊急対応もあるくらいです。
また、体調に支障がある場合は完全に治るまでは乗務停止となります。

これらのことを見ただけでもCAのしごとは体力と健康体が重要であることがお分かりかと思います。
厳しいことを申し上げることになりますが、腕が上がらない、力を入れることが出来ないとなると業務ができないということになりますので、CAの仕事は難しいと思われます。

採用試験での対応では、まず履歴書でその状態を記した場合は、どのレベルの体力なのか、業務に支障はないか等の確認があることと思います。
会社への問い合わせをしたら不利になるということではなく、上記と同じくどの程度なのかを確認され、腕が上がらない、力は少ししか入らない等を申し出た場合は業務に支障ありで厳しいとのお返事か、もしくは健康診断まで進んだとしてもその部分は通常のレベルに達しないと不敵となるであろうことは承知しておくことは必要です。

実際に体力測定で何故か腹筋がどうやってもできない方がおり、残念ながら体力不足ということで不合格となった事例もあります。

以上ですが、ご理解いただけましたでしょうか?